東方偽神霊廟 4~6面ボス設定
☆ネタバレ注意☆
4面ボス 海を鎮める海の家来
綿摘 魚李 (わたつみ いおり)
種族 エイ(魚)
BGM マンターズテイル
能力 神霊の力を真似る程度の能力
巨大なエイの化身。元々海の姫、依姫の部下であるが、主人が月へ行ってしまった為、依姫の母親である綿摘霊妃の元で働いている。主人の能力の真似をしている内に、いくつかの神の力を微力ながら使えるようになった。特に得意なのは病の治癒であり、魚李を祭る地方の人々から重宝されている。エイは尾が長く、自らの尾を剣にして戦う。
普段は尾の鋭い部分を腰にぶら下げた鞘に収めている。
大昔、ある地方に嵐が訪れ、海が大荒れとなった。そこに、巨大なエイに乗った海の姫が現れ、海を鎮めた。人々は姫とエイを恩人と称え、そこに神社を建てた。ちょうど、神社の裏山が巨大なエイの形をしており、神社はそのエイの尾の部分に位置していた為、永尾(えいのお)神社と名づけられた。依姫が月へ行った後、エイはこの神社で暮らすこととなる。
ちなみに、人間の形をしている時は普通の少女の体型だが、エイの姿の時は体長数キロ
メートルにもなる。そう、永尾神社のエイの形をした山(鎌田山)こそ、実は魚李の本当の姿なのである。
たまに興奮すると熊本弁(しかもかなり田舎の方の)が出てしまい、よく周りから何を言ってるか解らないと注意され、しょんぼりしてしまうのである。
5面ボス 母なる日本神話
綿摘 霊妃(わたつみ りょうひ)
種族 海神(わたつみ)
BGM 三千八百億平米神話大系
能力 向きを司る程度の能力
海の神であり、様々な物の方向を操る。海の生物の進化の方向を操り、様々な生物を産み出してきた。敵の弾の方向を操り、自分から遠ざけてしまう為、こちらの攻撃は一切当たらない。よって、4スペル全て耐久である。ただし、通常攻撃は持たない。
ちなみに、この能力に弱点は存在しない。向きと言ってもベクトルのような物理的なものを操るのではなく、向きという概念そのものを操る。死体に生きているっぽい向きを持たせることで、ゾンビにする事もできるが、流石に頭の良さまでは操作できなかったようである。
本来は最強クラスの神であるが、今回はとある事情により大幅に力を制限されている。
実は、綿摘霊妃には2人の娘が居るが、その二人は地上の穢れを嫌い、月へと行ってしまった。後に二人は月の姫となるが、地上の穢れ(罪)を連想させる”摘”の字を嫌い、綿月と名乗っている。
6面ボス 恋焦がれる海の灯火
竜灯 神火(たつあかり じんか)
種族 不知火(しらぬい)
BGM 暗天への灯火 ~Heaven Desires
能力 物を分裂させる程度の能力
不知火は、大昔からある地方の海を統括してきた王族の妖怪である。神火はその末裔にあたる。しかし、元は不知火という名前ではなく、竜灯(りゅうとう)と呼ばれていた。
海の中に竜宮城があり、そこの宴会の灯りが海面に映っているのだとその地方の人々は思っていたのだ。人々はこの神秘の火に心を奪われ、竜灯の妖怪は奪った心を自分達の力にしていた。
神火はある夜、海の上で、航路を見失い立ち往生している船を見つける。人間に姿を見られると自分達の神秘性を失うことになるが、神火はその船を見過ごせず、自分の能力で出した大量の火の玉を海面にばら撒き、海岸まで案内した。
ところが、船員に話を聞いてみると、神火は愕然とする。何と、船に乗っていたのは当時の権力者、景行天皇(けいこうてんのう)だったのだ。ちょうど、朝廷に従わない豪族を討伐しにこの地に遠征に来た帰りなのだと言う。天皇は命を救われたお礼に、神火を歴史に残るような大妖怪として書記に記すという提案をしたが、神火は人間に正体を知られる
事は自分達の破滅を招くと天皇に伝えた。
天皇は、後にこの火を、誰が灯したかわからない火、主不知火(ヌシシラズノヒ)と名づけた。すると、天皇を救った神秘の火の噂はたちまち全国に広がり沢山の人がその地を訪れるようになった。そして多くの人々の心を奪い、不知火の力は絶大なものとなる。また、この不知火を最も良く見ることができる場所が、実は永尾神社なのである。参拝客が増え、永尾神社への信仰も集まった。
こうして、神火と景行天皇は互いに恩人となり、さらには恋仲になった。人間社会の表舞台に出ることができない神火は、文通を行った。それだけで神火は幸せだった。
しかし、人間と妖怪では寿命が違い過ぎる。景行天皇の死後、神火は毎年決まった時期に海面に火を浮かべ、それを天にメッセージとして送ることにした。
それから長い時間が過ぎた。ある年、神火はふと疑問に思う。
自分のメッセージは、本当に天国の天皇の所まで届いているのか?
それからまた長い時間が過ぎた、ある日、事件は起きた。
不知火の神秘性、すなわち妖怪としての力が急速に失われていく。
その時、人間は科学力を身に付けていた。神秘に包まれた不知火に、蜃気楼の一種であるという勝手な解釈を与えた。これにより神秘性は一気に失われ、奪える心の量が減ってしまった。
さらに、人間は文明を持った。街の夜景。これが不知火と重なり、人間が不知火を観測することが困難になってしまった。
「人間の傲慢な科学で神秘を否定しないで!身勝手な文明の灯りで私の弱い火を消さ
ないで!」
そんな悲痛な叫びを、魚李も聞いていた。魚李は、自分への信仰が集まるきっかけを作ってくれた神火に何とかして恩返しをしたかった。
力をほとんど失ってなお、神火は天にメッセージを送り続けた。しかし、それが届いている保障はどこにも無い。ある日、魚李は上司の霊妃に神火を苦痛から解放してやる
事はできないかと尋ねた。そして、今回の異変を起こしたのである。
数々の神秘が否定されずに残る幻想郷は、神火の力を引き出すのに最適だった。霊妃は、天皇の神霊が天国から四方八方に飛ばしている思念の方向を操り、死者の思念を受け入れる霊廟を設け、神火に直接届ける事にした。しかし、いくら霊妃の能力を持ってしても、相手が天皇ともなると容易にはいかない。天国との通信にほとんどの力を使ってしまい、他の力は大幅に制限されてしまった。
また、神火自身の力も天国と通信するのには重要だった。神火が能力の全てを解放し、
霊妃が互いの向きを繋げる。この時、余りに強大な神霊の思念を一箇所に集めたせいで、数多くの神霊が集まってしまった。さらに、その神霊達は神火の能力により無限に分裂し、幻想郷中に溢れ出したのである。
霊夢達との戦いに負けた神火の火は消え行く。しかし、霊夢達はその儚く消え行く不知火に、日本人特有の消え行く物への美意識を感じ、心を奪われた。霊夢達ほどの強力な霊力、魔力を持った者の心を奪うことで、天国と通信するのにあと少しだけ足りなかった力が満たされた。天皇からの言葉、聞けたのははった一言だった。
「今年も綺麗でしたよ」
神火はその場に泣き崩れ、今までの自分の苦労が無駄ではなかった事を知った。
実は、永尾地方では現在でも不知火を観測する為の祭りが行われており、科学的解釈を知りつつもその神秘性は確かに人々の心を魅了していたのである。
確かに、文明の作り出した百万ドルの夜景は綺麗であろう。しかし、たまには自然の作り出す、儚げな弱い光にも目を向けてみてもいいかもしれない。
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