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2014年3月21日 (金)

【東方桃源宮】バックストーリー

幾多の人と妖怪を熱狂させた宗教ブームが過ぎ去った反動か
はたまた、気温が上がり続けるという外界の気象異常のせいか。
その年、幻想郷を再び酷寒が支配した。

怠惰な巫女・博麗霊夢と、普通の魔法使い・霧雨魔理沙は神社の炬燵から動かなかった。
動かないまま、遠く次元を隔てた場所に居た。

紫「あら二人とも大変よ、このままでは幻想郷最大の危機が訪れるかも知れない」

妖怪の賢者にして幻想郷の管理人・八雲紫が、二人を自邸に召喚したのだ。
すぐ傍の炬燵では、彼女の友人の西行寺幽々子、その従者の魂魄妖夢、
なぜ此処に居るのかいまいち不明なパチュリー・ノーレッジといった面子が
台上に広げられた解読不能な戦略図を囲む。
矢継ぎ早に不平不満を畳みかける霊夢・魔理沙に対し、賢者は次のように説明した。

近年多発している、巨大建造物や天を貫く大樹といった規格外の大物が
外から流れ込んで来る事例を受け、紫はこの数年、密かに対策を講じていた。
幻想郷のオーバーフローを防ぐべく、外界と幻想郷の境界部に緩衝地帯となる領域を
大きく増設したのだ。異空間、或いは異界という言葉がしっくり来るだろうか。
今パソコンでこれを読んでいる賢明な諸氏ならばお分かり頂けるだろう。
「こちらの世界」から日々幻想となってゆく存在。
狭い狭いこの幻想郷単体で、いかにして受け入れられようか。

そして今ついに、その不思議な世界に、外側からかつてない
大質量の何か(と冷気)が押し寄せて来たので。
先に異界に派遣された妖夢は、あまりの異様な寒さに、真相を知る事無く
風邪を引いて戻って来ただけであった。

本格的に幻想郷に侵攻される前に、協力して犯人を水際で成敗して追い返す。
その為には霊夢の力が必要だ――

紫「そう、これはスペルカードルール成立以来、およそ初めての試みとなる『幻想郷防衛戦』よ」
魔理沙「(初めてじゃないだろ…間欠泉の時そんな感じだったろ…)」
霊夢「(結局私らが動かなきゃいけないなら、いつもの異変と大して変わらないような…)」
魔理沙「まあ結界の外で戦うってのは心が躍るな。私も連れて行ってくれよ」
紫「勝手になさい、はい鍵」
魔理沙「やったぜ」

結界の外は、霊夢達のような幻想郷の人間にとっては
本来なら生涯立ち入れない閉ざされた世界。
そこに立ち入る為に結界に穴を作る「鍵」(妖夢の失敗を踏まえて暖房機能付きだ)を
持たせて、二人をかつてない異界での戦いに送り出す紫。

その姿を、物陰から密かに見つめている影があった。豪族である。

神子「聞こえたな。幻想郷を我らの手で治める為、秘中の秘(ブラックボックス)である
   境界の仕組みを今こそ我らの英知で解き明かす好機である。
   鍵か…私が希望の鍵を作ってやる!」
布都「ククク…我にお任せを!」
屠自古「やってやんよ…」

――幻想郷という小さな神域を守り、また奪うべく、三者三様の人間達が未知の異世界へと挑む。
幾重の境界の深淵に沈む、光の届かぬ昏い王城へ。

「彼女」が守る物。果たして金銀財宝か、忘れられた禁断の叡智か――

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コメント

別次元の幻想郷の常連さん、今年も世界的な運動会の応援(not U.N)で不自然な冷気を呼びましたね。

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